« ONE PIECEが無事に長寿マンガになるべく、祈念している件 | トップページ | Twitterっぽい書き方をしてみる »

散髪は、ある種の賭けに値するという件

「あれ?髪切って、イメチェンされました?」なんて言われることがある。

ここ最近、散髪時には、いわゆる千円カットの店を使っている。
理由はいくつかある。

まず、安い。千円だからね。
次に、近くにある。自宅、職場、ともに最寄り駅に入っているから、便利は便利。
そして、他に理容室が近所になく、美容室ばかりという点も大きい要素だ。
やっぱり、僕も、すでに人並みに「おっさんの領域に」かなり浸食されていて、しかも元より大してかっこよくもない男が、おされな美容室なんかに行ったら、見知らぬ人から後ろ指で秘孔を指されて破裂したり、相手に突き指させてしまうかもしれない。その辺が、ちょっと気恥ずかしいのだ。


いつも困るのは、「今日は、どうされますか?」という聞かれ方だ。

どうされますかって、こっちは、髪を切りてぇなぁ、くらいしか考えていないのだ。
誰かのような髪型にして欲しいとか、どこの部位をどうしたいとか、そんな具体的な目的があるわけでもなく、全般的に、さっぱりしたと思えればそれでいい。

だいたい、千円カットのお店では、過度な要望には応えられないルールになっている。
パーマも無理だし、洗髪も、カラーリングもできない。基本、どういう風に短く切るか、という機能しかないはずなのだ。
だから、「どうされますか」とは、具体的には、単に短く切るだけであり、突き詰めれば、「ここを何センチ、この辺を何センチ」と回答するのがベストなのだと思われる。
しかし、自分の髪の毛に定規を当てたことなどない。何センチって言われても、よくわかんない。

そこで、僕が試行錯誤の末に、思いついた決めぜりふがこれだ。

「刈り上げにならない程度に短くしてください。髪のボリュームが多いというところはすいてもらって、(ハゲかかってきた)前髪は、少し長めに残してください。あと、もみあげは、自然な感じで。」

これで、だいたい理解される。
理解されるというか、単に作業が始まる。

そして、数分後、「どうですか?」と確認を求められて、鏡を見ると、けっこう、毎回できばえが違うのだ。
正直、「あれ?これは…」と思うこともあるが、「ここ、もうちょっと伸ばしてください」とも言えないので、「はい、いいです。」と答える僕は、小心者だ。


そんなカットのあと、知り合いの人にあったりすると、冒頭に書いたように、「お、何かイメージチェンジですか?」とか言われることが時々あるわけだ。
「いやぁ、まぁ…」などととぼけるが、イメチェンなんてした覚えはない。
毎回、同じ注文してるんだから。むしろ、僕の本質は、ことヘアスタイルに関しては、永久不変の保守派ですよ。


そう、これは、厳密に言うと、「同じ台詞を聞いた各美容師さんが、どのような髪型をイメージするか」という、美容師側の想像力の問題なのだ。
イメージのバリエーションの具現化。客の特質見極めた上で、どこに限界点を見いだすかの、技術と発想の最大公約数を探す旅なのだ。
そこでは、「刈り上げにならない程度」とか「少し長め」といった、抽象的な表現が、美容師さんによって、このような形へと導かれていくのだ。


でも、ときどき、「それはねぇだろ?」という結果に落ち着くこともある。
切ってるときは、気付かないかもしれないけど、天パーがまるまると、すごく短く見えたりするんだよ、お兄さん。
おかげで田舎のおかっぱ頭の小学生みたいじゃないか、ということもある。プンプン。

等と言ってはみるものの、結局の所、僕の髪型は、天然パーマが本当にきついので、どう切られても、最終的には同じような髪型になってしまう。水に濡れれば、みんな同じ、みたいな。

だから、丸坊主が本当は楽で良いんだろうなぁ。でも、生まれてこの方、丸坊主は一度も経験がない。
この先、禿げて、髪がなくなるそのときまで、坊主頭は温存しておきたい。
それまでは、同じ台詞を吐き続け、美容師のイマジネーションに賭け続けるのだ。

|

« ONE PIECEが無事に長寿マンガになるべく、祈念している件 | トップページ | Twitterっぽい書き方をしてみる »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/49335/47823481

この記事へのトラックバック一覧です: 散髪は、ある種の賭けに値するという件:

« ONE PIECEが無事に長寿マンガになるべく、祈念している件 | トップページ | Twitterっぽい書き方をしてみる »